口腔癌とは

口腔がんとは

口・口腔とは口(くち/mouth)口腔(こうくう/ Oral cavity)とは、消化管の最前端であり、食物を取り入れる部分であり、食物を分断し、把持し、取り込むための構造が備わっています。同時に鼻腔と並んで呼吸器の最前端でもあります。

悪性腫瘍一方、本邦において、がん、脳血管疾患、心臓病の3大成人病が死亡原因の6割を占めており、中でもがんは昭和56年以来死亡原因の第一位となっています。

すなはち、日本人の2人に1人が癌にかかり、3人に1人の方は、がんで亡くなります。

口腔癌の割合そのがんが、口の中にもできることがあります。

口に中にできるがんである口腔癌(こうくうがん)は、全ての癌(がん)の約2-4%をしめており、年間約6,000人の方が、この病気にかかり約3,000人の方が亡くなっています。

口腔癌は、あまり知られてはいませんが、口腔粘膜に発生する上皮性悪性腫瘍、すなわち癌腫です。日本では口腔癌は癌全体の約2%にすぎませんが、直接生命にかかわる重大な病気であることには違いはありません。その発生頻度は、子宮がんとほぼ同じです。

口腔癌ができてしまうと、「食べる」、「飲む」、「話す」、「呼吸する」などといった、私たちの「生活の質」に直接深く結びついている口の働きが大きく妨げられ、「生活の質」が著しく低下してしまう場合があります。

石原裕次郎さんが教えてくれたこと

粟粒大昭和のスパ-スターである石原裕次郎さんは、47歳で解離性大動脈瘤の大手術を受け奇跡の生還を遂げるも、52歳で肝細胞ガンでなくなりました。その闘病生活は、病気に苦しむ人々に勇気を与えてくれました。

彼は、44歳の時、舌下に栗粒大の腫れ物ができ、腫瘍の除去手術を受けました。舌癌(ぜつがん)でした。

しかし、裕次郎さんは、舌癌では、亡くなっていません。それに、舌癌の手術の後も、俳優として歌手として活躍されていました。
どうしてでしょう?

石原裕次郎の舌癌は発見された時に粟粒大=早期だったのです。
口腔癌は早期であれば、90%以上、治すことができるのです。口は、「話す」、「食べる」、「飲む」などといった大切な働きをしています。早期ガンの治療では、これらの働きも、ほとんど障害を受けません。だから、裕次郎さんは、手術の後も、俳優として歌手として活躍できたのです。

早期舌癌の切除

口腔癌の治療成果に関しては、早期がんの場合には病変部を切除する、あるいは放射線で治療することで5年生存率(がんがない状態で5年以上生きている=がんを克服して治っている)が90%以上(口腔癌を克服して元気で生きている方が90%以上いる)です。

しかし、病巣が大きくかったり、首のリンパ節(頸部リンパ節)に癌が転移していたりするような場合には、その5年生存率は50%程度になってします。また、治療に関しても手術で切り取るのみではなく、首のリンパ節を脳や顔面の重要な組織に栄養を送る血管や神経を温存しながらほとんど取り除く頸部郭清術や、術後の抗がん剤、放射線治療、大きく切り取った組織を再建する再建手術などを行う必要があり、入院期間も1か月以上に及ぶこともあります。

このことから、口腔がんにおいて早期発見・早期治療が非常に重要であることがわかります。

口腔癌の現状口の中は見えるし、感覚も鋭いだから、早期に発見される事も多いのではないかと思われますが、実はそうでもないことがわかっています。

ある調査結果では、口唇で18.2%、頬粘膜8.4%、臼後三角17.2%、歯肉6.3%、硬口蓋20.4%、口腔底15.5%,舌23.2%という早期発見率であったと報告されています。

口腔癌の現状では、口腔がんの早期発見はどのようにしたらよいのでしょうか?

答えは:口腔がんは自分で鏡を使ってみたり、触ったりできるがんです。そのことから、自分で発見することもできるのです。

さらに、癌になる前の病変、前がん病変を発見し、口腔癌になる前に治療することもできるのです。

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